paper of the week 2007 #23


Factors influencing intraoperative bradycardia in adult patients.
J Anesth. 2007;21(2):136-41

(参照)

499人規模のretrospective study
麻酔中の徐脈(この研究では<60bpm)の発生に影響する因子を同定するという目的の研究

患者はASA PS <3
手術の種類は
TUR、腹腔鏡下胆嚢摘出術、整形外科手術、乳房切除、開腹術など
前投薬は、アトロピンとメペリジンを術前診察医の判断で投与(または投与しない)

測定項目は
1.麻酔経過の5点のHRを記録から抽出して徐脈かどうかを決定する。
HR1 手術室到着時
HR2 麻酔導入直後(挿管後)
HR3 皮切時
HR4 手術終了時
HR5 麻酔終了時
2.アトロピンを治療薬としてつかったかどうか
3.サマリースコアの測定
の三つ

因子としては
年齢、体重、身長、性別、カルシウムブロッカーの使用、前投薬、神経ブロックの有無、導入薬(propofolかthiopentalか)、筋弛緩薬(vecuroniumかSCCか)、挿管の有無、麻酔維持薬の種類、エフェドリンの使用、くも膜下神経ブロックの有無、硬膜外神経ブロックの有無

多変量解析でp<0.01で関係のある因子は
前投薬のアトロピン
気管挿管
導入薬としてのpropofol
神経ブロック
性別(男性)
と言うことになりました、という報告です。

とくに前投薬のアトロピンの威力は絶大のようです。

とてもよい論文と思います。
しかし、presentationの仕方に問題があります。
もっとわかりやすく書くことはできたと思います。誌面の都合とかあったのでしょうか、それが残念。

ついでに

Mechanisms of anesthetic actions and the brain.
J Anesth. 2007;21(2):187-9

(参照)
も読みました。

すばらしい総説です。
特に麻酔の四要素
loss of consciousness
amnesia
analegesi and antinociception
immobility
に分けて解説してあるところが、良いと思いました。
こういった分類での概説は今まで読んだことがありませんでした。わかりやすいです。

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